
転職しようと思った時に、他の病院の求人情報を調べていて、ジョブメドレーの求人をみたことがある人も多いとお思います。
結論からお伝えすると、ジョブメドレーは「自分のペースで求人を探したい看護師」には合っています。ただし、使い方を間違えると「ただの直接応募」と変わらなくなるサービスでもあります。
なぜなら、ジョブメドレーには転職サイトのようにコーディネーターが付く仕組みがないからです。求人検索から応募、施設とのやりとり、条件交渉まですべて自分でやる必要があります。
この記事では、看護師の採用担当者として実際にジョブメドレーを使って採用活動をしている立場から、手数料や採用費用の実態、求職者から見たメリット・デメリットを正直にお伝えします。
ジョブメドレーとは?看護師転職サイトとの決定的な違い

ジョブメドレーは、株式会社メドレーが運営する医療・介護・保育分野に特化した求人サイトです。看護師・准看護師向けの求人は4万件以上掲載されています。
まず押さえてほしいのは、ジョブメドレーは「転職サイト(エージェント型)」ではなく「求人サイト(直接応募型)」であるという点です。
レバウェル看護や看護roo!のようなエージェント型サービスでは、登録するとコーディネーター(キャリアアドバイザー)が付き、求人の紹介、履歴書の添削、面接日程の調整、給与交渉まで代行してくれます。
ジョブメドレーにはこうした仕組みがありません。自分で求人を検索して、自分で応募して、施設の採用担当者と直接やりとりします。
つまり求職者にとっては、ジョブメドレーを使うのも病院のホームページから直接応募するのも、やることはほぼ同じです。違いがあるとすれば、ジョブメドレーのほうが求人を横断的に検索できることと、スカウト機能がある点くらいです。
ジョブメドレーの手数料・採用費用|採用担当だから話せるリアルな数字
「ジョブメドレー 看護師 手数料」「ジョブメドレー 看護師 採用費用」と検索している方は、採用担当者か、あるいは手数料が自分の採用に影響するのか気になっている求職者でしょう。

ここでは、実際にジョブメドレーを使って採用している立場から、具体的な費用感をお伝えします。
ジョブメドレーの採用費用
ジョブメドレーの料金体系は「成功報酬型」です。求人を掲載するだけなら費用はかかりません。掲載期間も無制限です。
費用が発生するのは、ジョブメドレー経由で採用が決まったときだけ。看護師の場合の採用費用は以下のとおりです。
常勤(正社員):約60万円 非常勤(パート):約30万円
看護師転職サイト(エージェント型)の紹介手数料との比較

看護師転職サイト(エージェント型)を通じて採用すると、紹介手数料は採用した看護師の想定年収の20〜30%が相場です。年収450万円の看護師なら、90万〜135万円。年収500万円なら100万〜150万円です。
つまり、ジョブメドレーの常勤60万円は、エージェント型と比べれば約半額程度です。採用コストだけで見れば、病院側にとってジョブメドレーのほうが明らかに安い。

ただし、ここに大きな落とし穴があります。
返金期間が短い|ジョブメドレーはたった1ヶ月

採用した看護師が短期間で退職してしまった場合、どちらのサービスにも「返金規定」があります。ただし、その内容にはかなりの差があります。
ジョブメドレーの返金規定は、初出勤日を含めて3日以内の退職で90%、4〜14日以内で70%、15〜30日以内で50%です。30日を過ぎたら1円も返ってきません。
エージェント型の場合、1週間以内の退職なら紹介手数料の100%返金、1ヶ月以内なら80%、3ヶ月以内なら50%、6ヶ月以内でも10%が返ってきます。

採用担当の立場からすると、エージェント型に比べると6割程度の紹介料は取るくせに返金は短い・・・と思ってしまいます。
エージェント型なら、仮に3ヶ月で退職されても紹介手数料の50%が返金されます。100万円払っていたら50万円は戻る。ジョブメドレーで1ヶ月を過ぎて退職されたら、60万円は丸ごと損失です。
長く働いてくれる人を採用できればジョブメドレーのほうが圧倒的に安い。でも短期退職のリスクを考えると、必ずしも安いとは言い切れないのが現実です。
手数料は求職者に直接関係ある?

「手数料がかかるから採用されにくいのでは?」と心配する方もいるかもしれません。
正直に言うと、ジョブメドレーの手数料が理由で不採用にすることはまずありません。 60万円はエージェント型と比べれば安いほうですし、求人を掲載している以上、採用時に費用が発生することは織り込み済みです。
ただし、一つ知っておいてほしい裏事情があります。まれに、ジョブメドレー経由で応募してきた人に対して「ハローワークから応募し直してもらえませんか」と言う施設があります。
ジョブメドレーに求人を載せる場合、病院や施設はジョブメドレーと契約を結んで求人を掲載しています。にもかかわらず、ジョブメドレー経由の応募だと手数料がかかるので、ハローワークや他の方法で応募させようとする病院は契約を守らない病院、つまりブラック病院と言えます。
こういう病院や施設は採用コストを極端に惜しむ体質なので、入職した場合には入職時の条件と違う可能性があるので、避けてたほうが無難です。
ジョブメドレーのスカウト機能|採用担当はどう使っている?
ジョブメドレーの特徴的な機能が「スカウト」です。プロフィールを登録しておくと、施設側から直接オファーが届きます。

採用担当者として、スカウト機能の実態をお伝えします。
スカウトメールは毎月200通まで無料で送れます。200通というのはかなりの量です。つまり、一人ひとりのプロフィールを熟読して送っているケースもあれば、条件に合う登録者にまとめて送っているケースもあります。
スカウトが届いたときの見分け方はシンプルです。文面が明らかに定型文であれば一括送信の可能性が高く、あなたの経歴の具体的な部分に触れていたり施設の特徴を丁寧に書いていたりすれば、本気度の高いスカウトです。
「訪問看護はNGにしているのに訪問看護からスカウトが来る」という口コミもよく見かけます。これは施設側がNG条件を確認せずに送っているケースです。スカウトの精度を上げるには、プロフィールの希望条件をできるだけ具体的に書いておくことが大事です。

スカウトに関しては時間が空いた時に適当に送っているだけなので来ればラッキーぐらいで送ってる採用担当が多いと思います・・・。
ジョブメドレーのメリット|使って良いと感じるポイント
電話がこない
ジョブメドレーで最も評価されている点です。エージェント型に登録すると早ければ当日中に電話がかかってきますが、ジョブメドレーは基本的にメールとLINEだけでやりとりが完結します。
夜勤明けに電話で起こされることもなく、自分のタイミングで確認できる。「まだ転職するか決めていないけど求人だけ見たい」という段階の人にはちょうどいい距離感です。
施設と直接やりとりできる
エージェント経由だと質問や条件交渉はすべてコーディネーターを介するので、伝言ゲームになりやすい面があります。ジョブメドレーでは施設の採用担当者とダイレクトにメッセージできるので、自分が聞きたいことをストレートに聞けます。
採用担当としても、コーディネーターを挟まずに求職者と直接やりとりできるのは正直ラクです。求職者の人柄がメッセージから伝わるので、書類だけではわからない部分を評価しやすいというメリットもあります。
求人数が多く検索機能が使いやすい
看護師・准看護師の求人は4万件以上。「夜勤なし」「ブランクOK」「託児所あり」「オンコールなし」など、看護師の働き方に直結する条件で細かく絞り込めます。
特にクリニック、訪問看護、介護施設、健診センターなど病院以外の求人が多いのはジョブメドレーの強みです。エージェント型は急性期病院に偏りがちですが、ジョブメドレーは施設の種類が幅広いのも特徴の1つです。
勤続支援金がもらえる
ジョブメドレー経由で転職し、60日以上勤務すると「勤続支援金」が申請できます。金額は非公開ですが、転職に伴う出費の足しにはなるでしょう。
ジョブメドレーのデメリット|採用担当が感じる構造的な弱点
コーディネーターがいない=すべて自力
これが最大のデメリットです。履歴書の添削、面接対策、給与交渉——エージェント型なら全部コーディネーターがやってくれることを、ジョブメドレーではすべて自分でやる必要があります。
採用担当として正直に言うと、ジョブメドレー経由の応募者はエージェント経由と比べて書類の完成度にバラつきがあります。
エージェントはプロが書類を仕上げてくるので見栄えが整っていますが、直接応募の場合は内容が薄かったり誤字があったりすることも珍しくありません。
さらに、60万円という採用費用を病院は払っているのに、トラブルが起きたときに間に入ってくれる人がいないのも大きな問題です。
エージェント型であれば、入職後に「聞いていた条件と違う」「人間関係がつらい」といった問題が起きたときに、コーディネーターが施設と求職者の間に入って調整してくれます。
ジョブメドレーにはそうした仕組みがないので、問題が起きたら求職者が自分で施設と話し合うか、辞めるしかありません。
求人の質にバラつきがある
ジョブメドレーは求人掲載が無料です。掲載にお金がかからないということは、「今すぐ人が必要」ではない施設がとりあえず出しているケースもあるということです。
応募しても返信が遅い、そもそも返信が来ない、といった口コミが多いのはこの構造が原因です。応募後3営業日以内に返信がなければ、その施設は採用意欲が低いと判断して次に切り替えるのが得策です。
スカウトが多すぎる・的外れ
人気エリアの看護師は登録した途端にスカウトが大量に届きます。ひとつひとつ確認するのは正直面倒です。
設定画面からスカウトの受信条件を絞るか、受け取らない設定にできるので、登録後すぐに調整しておくことをおすすめします。
ジョブメドレーが向いている人・向いていない人

向いている人
自分のペースで転職活動をしたい人。 電話が苦手、急かされたくない、まだ転職するか迷っている。こういう人にはジョブメドレーの距離感がちょうどいいです。
転職経験がある人。 2回目以降の転職なら履歴書の書き方も面接の流れもわかっています。コーディネーターのサポートなしでも問題ないと感じるなら、ジョブメドレーもありです。
病院以外の職場を探している人。 クリニック、訪問看護、介護施設、健診センター、保育園など、エージェントがあまり力を入れていない分野の求人が豊富です。
情報収集だけしたい人。 登録しておくだけで新着求人やスカウトが届くので、すぐ転職する気がなくても求人市場の動向を把握できます。
向いていない人
初めての転職で不安が大きい人。 書類の書き方も面接の受け答えもわからない段階でジョブメドレーだけに頼ると苦戦します。エージェント型と併用して、サポートを受けながら進めるのが安全です。
給与交渉や条件交渉を自分でやる自信がない人。 エージェント経由ならコーディネーターが交渉してくれますが、ジョブメドレーでは自分で切り出す必要があります。
早く転職先を決めたい人。 ジョブメドレーは自分で動かなければ何も進みません。スピード重視ならエージェント型のほうが圧倒的に早いです。
採用担当からのアドバイス|ジョブメドレーを賢く使うコツ
プロフィールは手を抜かない
スカウトの質はプロフィールの内容に直結します。希望する診療科、通勤可能エリア、絶対に譲れない条件、これまでの経験の概要を具体的に書いておくだけで、的外れなスカウトが減り、本気度の高いオファーが届きやすくなります。
応募先には自分から質問する
残業の実態、有給消化率、夜勤の体制エージェント経由ならコーディネーターが聞いてくれるこうした情報を、ジョブメドレーでは自分で確認する必要があります。
メッセージ機能を使って質問するのはまったく失礼ではありません。採用担当者からすると、事前にしっかり質問してくる人は「入職後のミスマッチが少なそうだ」とむしろ好印象です。
エージェント型との併用が最強

ただし、ジョブメドレーだけで転職活動を完結させるのは正直もったいないです。
おすすめは、ジョブメドレーで幅広く求人を検索しつつ、気になる施設はエージェントにも相談して内部情報をもらう併用スタイルです。
ジョブメドレーで見つけた求人について「この施設の評判はどうですか?」とエージェントに聞くだけでも、得られる情報の質がまるで変わります。
まとめ|ジョブメドレーは「求人検索ツール」として使うのが正解
ジョブメドレーは、コーディネーターの電話や催促なしに自分のペースで求人を探したい看護師にとって使い勝手の良いサービスです。求人数も多く、検索機能も優秀です。
ただし、コーディネーターが付かないということは、履歴書の添削も面接対策も給与交渉も、すべて自分の力が試されるということです。
採用費用は病院側が負担していますが、トラブル時に間に入ってくれる存在がいない点は理解しておく必要があります。
採用担当者として一番伝えたいのは、ジョブメドレーは「転職エージェントの代わり」ではなく「求人検索ツール」として使うのが正解だということ。エージェント型と上手に併用すれば、転職の選択肢を最大化できます。





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