
看護師って、転職するタイミングで結果は変わるんですか?
結論から言うと、変わります。ただ「何月がベスト」と一言で言えるほど単純ではありません。
というのも、求人の数が多い時期と、実際に採用されやすい時期は、ずれているからです。ここを混同すると、一番おいしい時期を逃してしまいます。
この記事は、神奈川県の二次救急病院で看護師の採用を担当している私(カンタ)が、以前は看護師専門の転職サービスでコーディネーターをしていた経験も合わせて、採用する側のスケジュールの実態から書いています。

まずは1年間の流れを表にまとめました。
| 時期 | 求人の量 | 採用のされやすさ | 向いているタイプ |
|---|---|---|---|
| 12〜2月 | 減っていく | ◎ 一番緩む | 即戦力で確実に決めたい/4月入職を狙う |
| 3月 | 少ない | ○ | 年度末で区切りよく動きたい |
| 5〜6月 | 増え出す | ○ | 夏(7〜8月)入職を狙う |
| 7〜8月 | 多い | ○ | 夏に環境を変えたい |
| 11〜12月 | 増え出す | ○〜◎ | 年明け〜年度末入職を狙う |
ざっくり言えば、求人の数が一番多いのは賞与の前。採用されやすさが一番高いのは12〜2月。この二つは別物です。理由をひとつずつ説明していきます。
看護師の求人が増える・減る時期【賞与前から動き出す】
まずは求人の”数”の話です。看護師の求人は基本的に一年中出ていますが、それでも増える時期と減る時期の波はあります。

私の体感だと、求人が増え出すのは賞与の前なんです。
少し意外に聞こえるかもしれません。ボーナスをもらってから辞める看護師が多いので、その補充を見越して、病院側は賞与が支払われる前から求人を出し始めます。「この人たちは賞与を受け取ったら動くだろう」という前提で、先に手を打つわけです。
なので夏の賞与前(6月ごろ)と、冬の賞与前(11〜12月ごろ)に、求人の数はいったん山が来ます。
そこから賞与後の退職が確定していき、年度末の3月に向けては、求人の数はむしろ減っていく——これが私の持っているイメージです。「年明けから年度末に向けてどんどん増える」と思われがちですが、数の上ではむしろ逆で、減る一方という感覚のほうが実態に近いと感じています。
「求人が多い時期」と「採用されやすい時期」は別物

ここが、この記事で一番伝えたいところです。
求人の数が減っていく12〜2月。実はこの時期が、一年で最も採用されやすい時期です。
数が減るのに採用されやすい、というのは矛盾しているように聞こえますよね。でも採用する側の事情を知ると、ちゃんとつながります。
4月入職に向けて「今の時点で何人足りないか」が見えてくるのが、ちょうど12〜1月ごろです。退職者の補充と、4月に向けた先行確保が同時に動くので、採用担当の”採りたい”気持ちは一年で一番高くなります。
求人票の件数だけを眺めていると「12月は繁忙期だし、年度末は求人が減るから避けよう」と考えてしまいがちです。でも採用のハードルという意味では、この時期が一番緩みます。「来てくれるなら採りたい」という温度感で選考している病院が多いんです。

求職者向けのサイトには、なかなか書かれない話だと思います。
求人サイトは「求人数が多い時期=おすすめ」と紹介しがちです。それは求人の数しか見ていないからで、採用する側が今どういう温度で動いているかまでは、外からは見えません。ここが、採用担当だからこそ言える部分です。
求人の”数”は年度末に向けて減る。でも採用の”されやすさ”は12〜2月がピーク。確実に決めたいなら、この時期に動くのが有利です。
4月入職が狙い目な理由と、いつから動けばいいか
ここまでは「採用されやすさ」の話でしたが、もうひとつ大事なのが4月入職という選択肢です。

「中途で4月に入っても、放っておかれるだけでは?」という不安、よく聞きます。
結論から言うと、少なくともうちの病院ではそんなことはありません。
ベテランで技術が確かな方には、早めに独り立ちしてもらいます。ただ基本的には、中途であってもプリセプターをつけます。必要であれば新卒向けの研修プログラムにも参加してもらって、中途だからと放置せず、きちんと技術を習得してもらうことを心がけています。
4月は病院の教育プログラムがスタートするタイミングなので、この波に乗れると、中途でも研修や勉強会に混ざりやすくなります。今の診療科とは違う分野に挑戦したい人、急性期の経験が浅くてこれから学びたい人には、4月入職は特に相性がいいです。

最近は、動き出しがかなり早くなっている印象もあります。
以前は「入職の2〜3ヶ月前から動けば十分」と言われてきましたし、実際それで間に合うケースも多いです。ただ最近は、1年くらい前から翌年4月の入職を見据えて、計画的に情報収集や見学をしている看護師さんが増えている印象があります。
特に人気のある病院や、第一志望がはっきりしている人ほど、早めに動いているように感じます。求人が出てから動くのではなく、出る前から「あの病院に行きたい」と準備している、というイメージです。
なので4月入職を狙うなら、遅くとも1〜2月には活動を始めておくのが従来の目安。ただ第一志望がある人は、その半年〜1年前から情報を集めておくくらいでちょうどいいと思います。

夏(7〜8月入職)を狙う場合のタイミング
冬から年度末だけでなく、夏も転職しやすい時期のひとつです。
先ほど触れたとおり、夏の賞与の前(6月ごろ)から補充の求人が増え始めます。賞与をもらって辞める看護師の穴を埋めるためで、この時期は病院側の採用意欲も上がります。
冬との違いは、4月の人員確保というプレッシャーがない分、採用ハードルの緩みは12〜2月ほどではないこと。とはいえ求人の数は増えますし、補充したい気持ちは強い時期です。
夏に環境を変えたいなら、6月ごろから動いて7〜8月の入職を目指すスケジュールが現実的です。
看護師の転職活動は何ヶ月前から始めるべき?

入職したいタイミングの2〜3ヶ月前から、が基本の目安です。
2〜3ヶ月の余裕を持っておく理由は、第一志望の病院がうまくいかなかったときに、次へ応募する時間を残しておくためです。
看護師の転職はスピードが速く、面接から内定まで、早ければ2〜3週間で進むこともあります。ただ思い通りにいかないケースも当然あって、そのときに焦って妥協すると、また早期の転職につながりかねません。余裕を持って動いておけば、条件で妥協するリスクが下がります。
入職時期から逆算すると、こうなります。
・2〜3月入職を狙う場合 → 12〜1月に活動スタート
・4月入職を狙う場合 → 1〜2月に活動スタート(第一志望がある人はもっと早く)
・7〜8月入職を狙う場合 → 5〜6月に活動スタート

志望病院の募集タイミングを知るには転職エージェントを使う
ここまで説明した採用のタイミングは、あくまで一般的な中規模病院が通常の流れで動いている場合の話です。
たとえば人気の高い病院は、慢性的な人手不足というわけではないので、「退職者が重なったタイミングで急に募集をかける」というケースがほとんどです。
採用担当として言うと、そういう病院は計画的に採用活動をするというより、欠員が出たら動く、というスタイルです。こうなると「この時期に動けば採用されやすい」という話よりも、「そのタイミングにたまたま動いていたかどうか」の問題になってきます。
転職エージェントを使う一番のメリットは、こうしたリアルタイムの募集情報を持っていることです。病院側と日常的にやり取りしているコーディネーターは、「あの病院が来月から募集を始める」「今ちょうど欠員が出た」という情報を握っています。

自分で求人サイトを眺めているだけでは拾えない情報も、エージェントは持っています。
転職の時期に迷っている人も、エージェントに相談するのは有効です。今の状況ならどう動くのがいいかを一緒に考えてくれますし、希望の条件に合った病院が今どういう採用状況にあるかも教えてもらえます。
希望の病院の求人が今出ているか確認しよう
動くべき時期がわかったら、次は求人チェック。レバウェル看護なら今の募集状況をすぐに確認できます。
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まとめ|あなたはどちらのタイプ?

最後に整理します。
確実に、できるだけ有利に決めたい人は、12〜2月に動くのが基本です。求人の数は減っていく時期ですが、採用のされやすさは一年で一番高い。即戦力として転職する自信がある人は、この時期に動いて2〜3月入職を狙うのが合理的です。
経験を積みたい・新しい分野を学びたい人は、採用ハードルが多少上がっても4月入職を目指す価値があります。プリセプターや研修に乗りやすく、転職後の伸びが変わります。そのためには1〜2月には動き出しておく。第一志望があるなら、もっと早くても構いません。
夏に動きたい人は、賞与前の6月ごろから動いて7〜8月入職を目指しましょう。

どれが正解ということはなくて、今の自分に何が必要かで選ぶのが一番です。



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