
こんにちわ病院で看護師採用担当をしているカンタです。今日は転職活動を始める時に一番最初にやってほしい「自己分析」のやり方を採用担当目線で紹介します。
「今の職場を辞めたいけれど、次にどこへ行けばいいか分からない」 「面接で志望動機をうまく話せず、不採用が続いてしまう」
こうした悩みを抱える看護師さんの多くが、実は「自己分析」を飛ばして求人探しを始めています。

難しく考える必要はありません。採用されるため!という意識よりもミスマッチした病院を選ばない様に、自分のために自己分析をしましょう。
なぜ看護師の転職に「自己分析」が不可欠なのか?人事が教える3つの理由
多くの看護師さんは「資格があるからどこでも働ける」と考えがちですが、採用側である人事が求めているのは「ただ働ける人」ではありません。
実際に面接をしていると、自己分析できていない看護師は「どこでもいいから転職して今の病院を早く辞めたい」という印象を強く受けてしまいます。

以下の3つの理由を意識することで、面接官が受ける印象は全然違います。
「早期離職」のリスクを回避するため
病院にとって、看護師一人の採用・教育には数百万単位のコストがかかります。人事が最も恐れるのは、入職後に「思っていたのと違った」とすぐに辞められてしまうことです。自己分析ができていない人は、自分の理想と現実のミスマッチに気づきにくいため、採用リスクが高いと判断されます。
志望動機に「説得力」を持たせるため
「貴院の理念に共感しました」という定型文は、人事にすぐ見破られます。自己分析によって「自分の強み」と「キャリアの方向性」が明確になっていれば、「なぜこの病院でなければならないのか」を自分の言葉で語れるようになります。
キャリアの「軸」を安定させるため
3つ目はキャリアの軸を安定させるためです。これは採用側だけではなく転職を考えているあなた自身の為でもあります。
2026年の診療報酬改定により、病院の機能分化(急性期・回復期・在宅など)がさらに進んでいます。自分の強みが「技術の習得」なのか「生活の支援」なのかを理解していないと、時代に流されて不本意なキャリアを歩むことになります。

様々な理由はあると思いますが、転職回数が多かったりキャリアの軸が決まってない経歴がある人は少し不安に感じちゃいます・・・。
失敗しない自己分析の「3ステップ」
転職活動時の自己分析でよく使われるのが「Will-Can-Must(ウィル・キャン・マスト)」というフレームワーク。自分のキャリアを考える場合に使われる手法です。
- Can・・・今の自分にできること(スキル・経験)
- Will・・・自分がやりたいこと(価値観・意欲)
- Must・・・病院・転職市場から求められていること(需要・条件)
一般的にはWill-Can-Mustの順番ですが、看護師の様な資格が必要な専門職種の場合には、まず自分が持っている経験・スキルからキャリアを考えるためにCan-Will-Mustで考えるのがおすすめです。

自分のもっている武器(経験)を軸に逆算的に考えて行きましょう。
【Can】今の自分にできること(スキル・経験)
これは、あなたがこれまでに積み上げてきた「武器」です。面接時に採用側が最も客観的に評価する部分です。
- 看護技術・手技: 採血、ルート確保、吸引などの基本から、CV管理、人工呼吸器、透析、内視鏡介助など、特定の診療科で磨いた技術。
- ソフトスキル: プリセプター(新人指導)経験、リーダー業務、委員会活動、患者・家族とのコミュニケーション能力。
- 資格: 認定看護師、特定行為研修、BLS/ACLSなど。
「一通りできる」ではなく、救急外来で月間◯件の重症対応をしていました」「後輩3人のプリセプターとして離職率ゼロを達成しました」のように、数字や実績を洗い出してみましょう。
【Will】自分がやりたいこと(価値観・意欲)
Canで自分自身の武器を把握することが出来れば、そのCanを元にあなたが看護師として「どうありたいか」今後の看護人生で「何を大切にしたいか・やりたいか」という内面的な動機をまとめましょう。
- 看護の方向性: 「もっと急性期を極めたい」「終末期の患者さんとじっくり向き合いたい」「在宅復帰を支援したい」。
- 働き方の希望: 「自宅30分圏内で働きたい」「夜勤を減らして家族との時間を確保したい」「DX化が進んだ効率的な環境で働きたい」など
まったく違う分野への挑戦もいいですが、精神科経験しかないのにオペ室希望などギャップのある転職よりも、Canで洗い出した自分のスキルにあった転職をするのがミスマッチを防げます。

経験のない分野へのチャレンジをしたいなら、自分で探すよりも幅広い情報がある「看護師転職サイト」を利用するのもおすすめです。
【Must】病院・市場から求められていること(需要・条件)
Canで自分が今までの経験で得たスキルを確認し、WillはCanで確認したスキルを元に自分の進む方向性を確認したはずです。

今の自分に何が出来て、何をしたいかが分かったら最後はMustです。
最後のポイントですが、意外と多くの看護師さんが見落としがちなポイントです。相手(病院側)があなたに何を期待しているかという視点です。
- 病院側のニーズ: 「即戦力のリーダーが欲しい」「夜勤に入れる若手が欲しい」「在宅医療へのシフトを強化したい」など
- 多職種連携における「調整能力」: リハビリ職やMSWとしっかりコミニケーションが取れる看護師ほしい」など

ちなみに私が務めている病院では去年「地域包括医療病棟」に病棟をいくつか転換したので「入院期間短縮と多職種連携」という視点で看護師採用をおこなっています。
「やりたいこと」だけを語る人は、自分本位な人だと思われます。「私のこれまでの急性期経験(Can)を活かして、貴院が強化している地域包括医療病棟での早期退院支援に貢献したい(Mustへの適合)」と言える人は、即採用レベルです。

自分が出来ることを相手に伝えるだけじゃなく、相手が望んでいることに対して「自分ならこれが出来ます」という伝え方を心がけましょう。
【実践】自己分析の結果を「職務経歴書・面接」に変換するコツ
自己分析は「やるだけ」では意味がありません。それをアウトプット(提出書類や面接)に繋げて初めて内定に近づきます。
コツは採用担当者が具体的にあなたが職場で活躍出来るイメージが出来るようにすることです。
自己分析で手に入れたCan-Will-Mustをしっかりと落とし込んで書類作りや面接に挑みましょう。
志望動機への応用例

実際に例文を交えながら、説明したいと思います。
パターン1:指導経験・組織貢献
【Before】「教育体制が充実している貴院で、一から学び直したいと思い志望しました。」
【After】
(Can)「私は前職でプリセプターを務め、後輩の個性に合わせた指導で離職率ゼロに貢献してきました。
(Will)この経験から『チーム全体の質を高める喜び』を実感し、自身の成長だけでなく組織の活性化に携わりたいという目標ができました。
(Must)私の指導経験を活かし、現場の教育体制を支える力になりたいと考え志望しました。
パターン1:多職種連携・高齢者ケア
【Before】 「患者さんに寄り添った看護をしたいと思い、貴院を志望しました。」
【After】
(Can)「私はこれまで一般病棟で、リハビリ職やMSWと連携して早期退院を支援する動きを大切にしてきました。
(Will)自己分析の結果、高齢患者が増加する中で『生活の質を守る看護』を追求したいという軸が明確になりました。
(Must)地域包括医療病棟を強化し、他職種連携に注力されている貴院こそ、私の調整力を最大限に貢献できる場だと考え志望しました。
自己PRも考え方は同じ
自己PRに関しても志望動機と考え方は同じです。Can-Will-Mustをしっかりと落とし込んだ自己PRを考えましょう。
「◯◯ができます」だけでなく「◯◯という強みを活かして、貴院の◯◯病棟でこのように貢献できます」という一文を添えるのが、好印象を与える言い回しになります。

具体的にこの人がうちの病院で活躍してくれるイメージが湧く看護師さんを採用したくなります!
まとめ|自己分析は「後悔しない転職」のための第一歩
正直なところ、現在の看護師転職看護師の転職活動は難しくはありません。自己分析の重要性を書きながらも、どこでもいい転職であれば余計なことは言わなければ採用はされると思います。
自分自身のキャリアを考えて、どうしても行きたい病院・分野があるのであれば、かならず自己分析をする必要があるのはもちろん。
将来を具体的に考えていない場合でも自己分析をすれば「この病院違った!」と思う転職ミスは防げます。
もし、「一人で自己分析をするのが難しい」と感じたら、まずは今回紹介した3ステップをメモ帳に書き出すことから始めてみてください。

良い転職が出来るように応援してます!
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