「看護師が給料を上げるには、夜勤を増やすしかないの?」と感じていませんか。今より給与ベースの高い病院・法人を見つけることも、給料アップの有力な方法です。
私は神奈川県の医療法人で看護師の採用を担当しており、以前は看護師転職サイトのコーディネーターとして働いていました。私の勤務先では、同じくらいの規模の二次救急病院から転職して、年収が50万円ほど上がるケースもあります。

給料が高いからといって、必ずしも仕事内容が大きく変わったり、激務になったりするわけではありません。まずは、病院ごとの給与水準の違いに目を向けてみてください。
この記事では、看護師が給料を上げる方法と、給与ベースの高い求人の探し方を解説します。経験加算・給与交渉・面接での伝え方も、採用側の実例を交えてお伝えします。※勤務先の運用は一例で、すべての病院に共通するものではありません。
看護師が給料を上げる方法は?
給料を上げる方法は、今の職場で収入を増やすことと、給与条件の違う職場へ転職することに分けて考えると整理しやすくなります。
| 方法 | 給料が増える仕組み | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 昇給・昇進 | 基本給や役職手当が上がる | 昇給幅、評価基準、役割と責任 |
| 資格取得 | 資格手当や役割への評価がつく場合がある | 手当の有無、取得費用、必要な期間 |
| 夜勤回数・働き方の変更 | 夜勤手当などが増える | 勤務時間、休息、生活との相性 |
| 給与ベースの高い職場へ転職 | 基本給・固定手当・賞与などの条件が変わる | 同じ勤務条件で比較した年収 |
転職せずに昇給・資格・役職を確認する
今の職場で長く働きたいなら、まず給与規程や評価制度を確認しましょう。年にどのくらい昇給するのか、リーダーや主任などの役割に手当があるのかが分かれば、今後の収入を見通しやすくなります。
資格を取れば必ず給料が上がるわけではありません。資格手当の有無や、取得後に任される業務、研修費用の支援まで確認してください。管理職も収入だけでなく、責任や自分の希望に合うかを考えて選ぶことが大切です。
夜勤を増やすなら勤務負担も考える
夜勤回数を増やしたり、夜勤専従へ働き方を変えたりすることで、収入が増える場合があります。ただし、夜勤1回は日勤1日と同じ時間ではなく、夜勤明けには睡眠や回復の時間も必要です。「出勤回数が少ない=休日が多くて楽」とは考えず、勤務時間・休憩・夜勤間隔を確認しましょう。
仕事内容が近くても転職で上がることがある
私の勤務先では、同じような規模の二次救急病院からの転職で、年収が50万円ほど上がることがあります。特別な役職に就くことだけが理由ではなく、病院・法人の給与水準の違いが収入に影響するケースです。
これは私が採用業務で経験している例であり、誰でも同じ金額が上がるという意味ではありません。それでも、「給料を上げるには仕事を大きく変えるしかない」と決めつける必要はありません。
給与ベースが高い病院の探し方
ここでいう給与ベースとは、基本給だけでなく、毎月の固定手当や賞与の仕組みも含めた給与水準です。求人票の月給の大きさだけでは判断できません。
規模や知名度だけで判断しない
同じ地域・同じ病床規模でも、給与条件は病院ごとに違います。大きな病院や有名な法人だから高給与とは限らず、「高給与=激務」とも限りません。実際の仕事内容、配置、残業、夜勤体制を別々に確認しましょう。
通勤や転居の範囲を広げれば候補は増えますが、家賃や交通費、通勤時間も変わります。地域の平均年収の差が、そのまま自分の年収アップ額になるわけではありません。
紹介会社には年収と勤務条件をセットで伝える
自分で病院の採用ページを比較する方法に加えて、複数の病院の情報を持つ紹介会社に相談する方法もあります。私自身、コーディネーターの経験からも、給与水準と募集状況をまとめて確認してもらえる点はメリットだと考えています。
現在の額面年収は○万円で、夜勤は月○回、残業は月○時間ほどです。夜勤回数や残業を大きく増やさず、年収○万円以上を目指せる求人を探しています。基本給・賞与・固定手当の内訳も確認したいです。
紹介会社によって扱う求人は異なります。直接応募も含めて比較し、同じ病院への重複応募は避けてください。使い分けは直接応募と転職サイトの違い、複数社の使い方は転職サイトの複数登録のメリット・デメリットで解説しています。
今の勤務条件で、どのくらいの年収を目指せる?
現在の年収・夜勤回数・希望する働き方を伝え、比較できる求人があるか確認してみましょう。応募を急がず、まず条件を整理する段階でも相談できます。
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連絡の取り方も含めて検討したい方は、ナース専科 転職の特徴と連絡への対処法も参考にしてください。
経験加算と給与交渉は病院ごとに違う
「今の年収を伝えれば、転職先も同じ金額に合わせてくれる」とは限りません。病院ごとの給与テーブルや経験加算のルールによって、提示できる金額が変わるためです。
私の勤務先では経験加算は最大15年分
私の勤務先では、一般職は給与テーブルに沿って給与を決め、入職時の経験加算は最大15年分です。他院で20年働いた方でも、入職時に加算するのは15年分までになります。これは中途採用時の経験加算の上限であり、看護師全体に共通する制度ではありません。
ただ、もともとの給与水準が高いため、他院で20年経験した方の給与より、当院の15年分の加算後の給与が高くなるケースもあります。経験年数だけで転職後の給料が決まるわけではない、ということです。
経験年数の数え方や、病院機能・雇用形態による扱い、応募前に給与の目安を確認する方法は、看護師の転職で経験加算はどう決まる?経験年数の数え方と確認点で詳しく解説しています。
一般職でも交渉できる病院はある
私の勤務先の一般職では、給与テーブルを超える調整は難しいです。一方で、以前コーディネーターとして関わった病院では、一般職でも給与を調整してもらえるケースがありました。交渉の余地は病院ごとに違います。
また、私の勤務先では師長以上は年俸制で、条件を調整する場合があります。一般職と管理職では決め方が異なるため、「交渉すれば必ず上がる」「どの病院でも交渉できない」と一括りにしないことが大切です。

希望年収は伝えて大丈夫です。ただし、希望を伝えることと、その金額で採用されることは別です。最低限必要な金額も整理しておきましょう。
私の勤務先では、面接前に前年の年収と最低希望年収を確認しています。給与の詳細をその場で説明するわけではありませんが、希望との差が大きい場合は、「数十万円ほど届かない見込みでも検討できるか」を確認することがあります。
提示年収は同じ勤務条件で比較する

年収が増えても、夜勤や残業が増えた分であれば、給与ベース自体が上がったとは限りません。今の給与明細や源泉徴収票と、転職先の条件を照らし合わせましょう。
| 比較項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 額面年収 | 税金や社会保険料を引く前の金額で統一する。手取りや給与所得の金額と混同しない |
| 基本給・固定手当 | 基本給はいくらか、毎月必ず支給される手当はどれか |
| 夜勤手当 | 1回の金額、想定回数、夜勤開始までの期間 |
| 残業代 | 想定年収に含むか、固定残業代がある場合の時間数・金額・超過分の扱い |
| 賞与 | 算定の基礎、支給条件、実績と見込みの違い |
| 初年度の年収 | 入職月や賞与の算定期間による減額、通常の1年間勤務した場合との違い |
| 生活と働き方 | 休日、通勤時間、家賃、オンコールなど収入以外の変化 |
例えば、基本給が月2万円上がる場合と、夜勤や残業が増えて月2万円上がる場合では、働き方への影響が違います。月給だけでなく、何によって増えるのかまで確認してください。
訪問看護など、働く場所を変えて収入が上がるケースもあります。ただし、訪問件数に応じた手当やオンコールの条件も確認が必要です。詳しくは訪問看護の給与・オンコールと転職先の選び方で紹介しています。
給料アップの希望を面接で伝えるには

給料を上げたいという転職理由は、目的が明確です。私自身、それを悪いことだとは思いません。ただ、採用側は「なぜ当院を選んだのか」「入職後に活躍してもらえそうか」も確認しています。
「給料が高いからです」だけでは、その病院で働く意欲や経験とのつながりが伝わりにくくなります。その病院で何をしたいか、自分の経験をどう生かせるかを話したうえで、給与の希望も正直に添えると伝わりやすくなります。
これまでの急性期病棟での経験を生かし、貴院の○○に関わりたいと考えています。特に△△の経験は、入職後も生かせると考えています。長く働くうえで給与条件も大切にしており、年収○万円以上を希望しています。
○○や△△は、実際の経験と応募先を選んだ理由に置き換えてください。思っていない看護観を無理に作る必要はありません。勤務条件が合う理由と、仕事で貢献できることを具体的に伝えましょう。
言葉の整理に迷ったら、志望動機が思いつかないときの考え方や看護師の面接対策と回答例も参考になります。
焦らず求人を待ち、給料アップを目指そう
給与ベースの高い病院が、いつも希望部署の求人を出しているとは限りません。現職を続けながら動けるなら、条件を整理して、合う求人が出るタイミングを待つのも一つの方法です。
紹介会社には「年収○万円以上、夜勤月○回までの求人が出たときに連絡がほしい」などと具体的に伝えましょう。連絡方法や頻度も相談しておけば、情報を集めやすくなります。ただし、条件を満たす求人の紹介が必ず受けられるわけではありません。
給料アップを目指す場合でも、健康や家庭の事情で早く環境を変える必要があるなら、その事情を優先してください。また、通勤や休日を重視する方向に気持ちが変わることもあります。大切なのは、転職で大切にしたい条件の優先順位を自分で決め直すことです。

給料を上げたいという希望は、遠慮せず持っていて大丈夫です。給与ベースと働き方をセットで比較して、納得できる職場を選んでくださいね。
希望年収と働き方を、具体的な求人で比べる
「今より年収を上げたい」「夜勤や残業は増やしたくない」など、希望をセットで伝えましょう。紹介された求人の給与内訳と勤務条件を確認し、納得できる場合に応募を検討してください。
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